『LIFE SHIFT』を読んだので感想を書いてみた
今週のお題「読書の秋」
『LIFE SHIT 100年時代の人生戦略』(リンダ・グラットン/アンドリュー・スコット著 池村千秋訳)を読みました。
(注)書評ではありません
まずはじめに、これから書く内容は決して「書評」ではなく、「読書感想文」 に近いものです。
英語も話せない、プログラミングも知らない文系大卒ノースキル社会人が、この本と出会い、「衝撃」を受け、吐き気にも近いものを感じながら読み進め、何を感じたのか、これからどのように行動したいと考えたのかについて、書き連ねていきます。
今感じている衝撃をそのうち綺麗さっぱり忘れてしまって、数年後に大きな後悔をしないためにも、ブログを使って残しておきたいと思います。
一応、子育てブログなので、子どもを持つ親としての視点も(少しだけ)盛り込んであります。
ざっくりすぎるLIFE SHIFTの紹介
本の内容ですが、しっかりとした「要約」は他の方に任せて、ここでは3つのポイントから超ざっくりと「紹介」します。
①100年ライフ
・現在、多くの国で長寿化が進んでいる。(日本の場合、2007年生まれの子どもの半数が107歳に達する。)
・100年以上生きる時代(100年ライフ)において、従来の「教育・仕事・引退」の3ステージの人生では立ち行かなくなる。例えば、65歳で引退しても100歳を超す人生を経済的に支えるのは難しい。かと言って、70歳、80歳まで働き続けるのは、あまりにも過酷であるし、自分の保有するスキルや知識も時代遅れものとなる恐れがある。
②マルチステージの人生
・100年ライフでは、3ステージの人生に代わって、マルチステージの人生が登場する。
・マルチステージの人生とは、選択肢の多様化を意味し、様々なステージを自由に移行することができる。例えば、仕事を長期間中断して新しいスキルを学ぶことも、組織に雇われず独立した立場で様々な生産活動に携わることもできる。
③無形の資産
・多くの人は、やさしい家族、素晴らしい友人、高度なスキルと知識、肉体的・精神的な健康に恵まれた人生を「よい人生」と考えるが、これらはすべて無形の資産にあたる。
・無形の資産は、それ自体として価値があるだけでなく、有形の資産(お金)の形成を助けるという点で、長く生産的な人生を送るために重要である。
以上、3点でまとめてみました。
すごく浅いところだけを掬ってまとめているのですが、本の中ではそれぞれの根拠や裏付けもしっかりと書かれていました。
感想
①このままではマズイ
自分がこのまま会社勤めをしていると、数年後には英語が当たり前に話せる子たちが入社してきて、さらに数年後にはプログラミングを必修で学んだ子たちが会社に入ってきます。
「社会人としての経験値」という唯一の武器で、その子たちに勝てるのか?
その子たちよりいい給料をもらえるだけの仕事ができるのか?
年功序列はその頃まで続いているのか?
…だんだん吐き気がしてきました。
さらに外的要因として、ロボットやAIが発達して、産業や仕事そのものの形態が物凄いスピードで変化していくことが予想されます。
そんな時代に自分は、家族が不自由なく暮らせるだけのお金を稼ぐ力があるのか?
…ああ、もう吐きそうです。
吐いても嘆いても仕方ないので、こうなったら、マルチステージの人生とやらを楽しみながら生きられるようにしなくては!!
②行動を起こす
じゃあどうするか?
『LIFE SHIFT』によると、
これまでより多くの選択肢を手にし、多くの変化を経験するようになる。そうなったときに大きな意味をもつのは、あなたがどのような人間なのか、なにを大切に生きているのか、なにを人生の土台にしたいのかという点だ。
というヒントが書いてあります。
就活生の頃にやった「自己分析」に近いですね。
確かに、あの頃とは見えている景色が全然違うし、取り巻く環境もガラッと変わっています。
もう一度、立ち止まって、自分について考えてみる必要がありそうです。
また、仮に100歳まで生きるとすると、自分はあと70年も生きられる計算です。
こう考えると、選択肢を増やすために何かを学ぶことも、決して遅くはないし、そういう意味では長寿化ってありがたいなと感じます。
そもそも、60歳(最近は定年延長の流れで65歳)まで同じ会社で一生過ごすのかと思うと、げっそりしていた自分がいたのも事実なので…
途中でキャリアを中断したり、全く新しいことを始めたり、そういうマルチステージの人生がこれから当たり前になると思うと、長い人生を飽きずに楽しむことができそうで、ちょっとだけワクワクします。
③子どもを持つ親として
自分には、0歳の子どもがいます。
この子が将来大人になったときは、どのような知識やスキルが価値を持っているのでしょうか。
やはり、ロボットやAIの進歩が実現しても価値を失わないスキルであることが望ましいです。
その点についても、ヒントが書かれていました。
一つは、新しいアイデアと創造性(中略)もう一つは、人間ならではのスキルと共感能力を発揮できるようにすること。最後の一つは、思考の柔軟性と敏捷性など、あらゆる分野で通用する重要な汎用スキルをはぐくむことだ。
うーん、自分にすら身についていないこれらのスキルを、どうやって子どもに学ばせるのか…難しいです。
ひとまず、自分の価値観を押し付けすぎず、いろいろな世界を見せることからやってみたいと思います。
自分は、いい大学に入って、有名な企業に勤めることが、広い意味での正解だと思って生きてきました。(結果、当時一番入りたかった会社に入れたので、後悔はしていませんが。)
でも、近い将来(もしかしたらもう既に)それは一つの選択肢に過ぎず、多くの人が目指す道ではなくなるのだと思います。
そうなったとき、子どもには自分の価値観を超えた生き方をしてほしいし、幸せな100年を過ごしてほしい。
自分自身がどう成長していくかと同時に、子どもをどう育てていくかもしっかり考える必要があると実感しました。
あとがき
仮に自分が100歳まで生きられたら、子どもは70歳、孫どころか、ひ孫がいてもおかしくありません。
70年後、どんな未来になっているのか、考えるとワクワクします。
昔、ガソリン車に乗っていたんだよと言えば、孫に驚かれる。
昔、スマホを使っていたんだよと言えば、ひ孫に笑われる。
そんな妄想をしていたら、吐き気はどこかへいってしまい、なんだか楽しみになってきました。